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不動産バブル崩壊でアイルランドに重いツケ EUとIMFに金融支援を要請

アイルランド国旗 信用不安に陥ったアイルランド政府が21日、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に金融支援を要請した。外国企業誘致で高成長を続け「ケルトの虎」と注目を集めたが、金融危機で不動産バブルが崩壊。銀行救済のため財政赤字が急増した。金融支援により銀行部門の荒療治に着手する。財政再建では産業立国の柱だった低率の法人税の増税が焦点となる。
 ギリシャ危機を受け5月にできた総額7500億ユーロ(約85兆円)の緊急融資制度の第1号になる見通しだ。800億~900億ユーロ(約9兆~10兆円)とみられる融資額、条件となる銀行・財政の再建計画の協議を急ぐ。欧州委員会の報道官は22日「協議は月末までに終わるだろう」と述べた。
 農業を中心とする貧しい国だったアイルランドは1990年代以降、法人税率を引き下げ有力外資を呼び込む大胆な産業政策で躍進した。税率は12.5%と日米の実効税率(約40%)の3分の1以下。一時は年率2ケタ成長を実現、1人当たり国内総生産(GDP)は90年代を通じて約3倍となった。
 IT(情報技術)や医薬と並ぶ基幹産業となったのが金融。ユーロ参加で金利がドイツなどの低金利にさや寄せし、ビルや住宅の投資が活発になった。英独など外国からも資金を集め、アイルランドの銀行総資産はGDPの約8倍に達した。08年の金融危機で不動産バブルがはじけ、銀行の損失は拡大した。
 政府は大手行の資本増強や国有化で約300億ユーロを投入。EUの7月の資産査定(ストレステスト)はパスしたが、不動産価格下落で損失が膨らみ預金が大量流出した。銀行支援を含めると10年の財政赤字はGDPの32%と突出した水準だ。
 EU・IMFの金融支援は、主に政府を通じて銀行の資本増強に充てる方向だ。貸倒引当金の積み増しでどの程度の資本不足になるかを査定し、支援額を決める。
 不良債権の売却だけでなく、合併などの業界再編につながるとの見方もある。アイルランド政府内にも「外銀の出資が不可欠」との声が上がる。
 政府は週内に発表する14年までの財政再建策で、4年間で最低150億ユーロの赤字削減の具体策を示す見通しだ。12月7日に議会で採決する11年度予算案には、歳出削減と増税合わせて60億ユーロの赤字削減策を盛り込む。EU・IMFとの協議で、さらに踏み込んだ再建策が求められる可能性がある。
 争点は外資誘致の武器としてきた低率の法人税。サルコジ仏大統領が「財政再建のために増税という手段を活用しないことは想像できない」と述べるなど引き上げ圧力は強い。アイルランド政府は外資つなぎ留めのため「(税率は)絶対に維持すべきだ」(レニハン財務相)と抵抗している。
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