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リーマンショックから1年、ウォール街薄れる教訓

リーマン・ブラザース本社9月14日 世界最大の資本市場を担うウォール街。だが、金もうけ優先の風潮は暴走した。自己資本の30倍もの負債を背負って住宅投資に走ったリーマンの末路は、資本主義経済の心臓部に潜む暗部を浮かび上がらせた。
 リーマン破綻が「ショック」といわれるのは、瞬く間に地球規模で広がった危機の起点だからだ。長年膨らみ続けた信用バブルは、ついにはじけた。
 米国の負債総額は、1980年の国内総生産(GDP)比1.6倍から、昨年は3.7倍まで拡大した。リーマン破綻が招いた貸し渋りは、安易に借金をして消費してきた人たちに行動規範の是正を迫った。世界のGDPの2割近くを担う米個人消費が落ち込み、日本など対米輸出に頼る国々が危機のドミノに陥った。
 1年後の今も、危機の芽は消えていない。
 まず金融システム。「来年までに500以上の米地銀が破綻する」。破綻企業の買収と再生で「倒産王」の異名を持つ米投資家、ウィルバー・ロス氏(71)は断言する。5月には行き詰まったフロリダ最大手の地銀に投資したばかりだ。
 読みの背景には、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が「新たな爆弾」と警戒する1兆ドルを超す商業用不動産向け融資の不良化がある。地銀最大の収益源だった地元ショッピングセンターへの融資は年初から100近い地銀が行き詰まる爆弾に転じた。
 そして、米国の個人消費の低迷でけん引役を欠く世界経済。自動車販売世界一が視野に入ってきた中国の内需への期待もあるが、中国経済は資産バブル懸念など危うさもはらむ。
 再びウォール街。ダウ工業株30種平均は今年3月につけたリーマン破綻後の安値から5割上げ、危機感も薄れてきた。ゴールドマン・サックスは4-6月期に過去最高益を出し、今年前半の1人当たりの報酬が2年前の水準に回復した。
 政府傘下の金融機関の巨額報酬まで表面化、危機の元凶とされた複雑な金融商品の販売も再開した。
 ハイリスク・ハイリターンを好むウォール街の文化は良くも悪くも「アニマル・スピリット」と呼ばれてきた。将来の成長を見越して金融機関がリスクを承知で投融資を手がけるのは、資本主義経済にとって欠かせないことでもある。
 前向きな姿勢は凍り付いた経済が動き出すエンジンなのか、どん底の恐怖を忘れてうごめき始めた暴走の一歩なのか。2つの顔をちらつかせながら再生に向けて歩き出したウォール街。その動向は世界経済の行方も左右する。
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