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「ユーロ経済圏入り」の期待しぼむ、欧州の小国ハンガリー

 ハンガリーの欧州連合(EU)加盟は2004年。EUの東方拡大に弾みが付き、単一通貨ユーロが流通する「ユーロ経済圏」に取り込まれるとの期待が膨らみ、国外からの直接投資などが膨らんだ。
 インフレ率が6%台で高止まりするなかで、中央銀行は政策金利を高めに維持。こうした状況で金利の低いスイスフランやユーロ建ての借り入れが個人や民間企業の人気を集めた。今年実施された銀行の個人向け新規融資のうち、約9割を外貨建てが占める。民間部門の外貨建て借入比率は約6割に達している。


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 フォリントが対ユーロで1999年のユーロ導入以来の高値を付けたのは今年7月。その後、金融危機が世界に広がり、わずか3カ月で約24%急落した。地元銀行にはフォリント建ての返済額が急増した外貨借り入れの顧客から、支払い延期の相談を受けるケースが急増しているという。
 ハンガリーの外貨準備は07年時点で163億ユーロ(約2兆200億円)。対外債務は983億ユーロと約6倍。同じ中・東欧で外貨不足が懸念されているブルガリアやルーマニアでもこの比率は2倍強で、ハンガリーの外貨依存の高さが際立つ。
 経常赤字体質のうえ、長年の放漫財政のツケを一気に払おうと増税と歳出抑制に踏み切った結果、低成長にあえぐ。07-09年まで3年連続で1-3%成長にとどまる見込みで、07年に6%成長を達成したポーランドなど周辺国に比べ見劣りする。欧米金融危機をきっかけにリスクを恐れ始めた外国マネーはこうした弱点に目を向けた。
 焦りを深める政府・中銀だが、有効な手だてが見当たらない。中銀は16日、欧州中央銀行(ECB)から50億ユーロの特別融資枠の設定を受け、銀行の外貨の資金繰りを支援する態勢を整えたばかり。ところが今週もマーケットの動揺は収まらず、通貨と株の連鎖安に見舞われている。
 20日の定例会合で政策金利を据え置いた中銀だが、22日に急きょ金利の3%引き上げを決定。それでも23日にフォリントは対ユーロで最安値を更新した。
 「小国である以外、(金融危機に陥った)アイスランドと共通点はない」。シモル中銀総裁はメディアとのインタビューでこう憤った。しかし一時膨らんだ「ユーロ経済圏入り」への期待は急速にしぼみつつあると市場関係者は指摘する。政府は国際通貨基金(IMF)への支援要請も検討中だ。海外投資家を失望させたハンガリーは高い代償を突きつけられている。
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