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サブプライム危機1年―商品高騰に調整色、株・ドル売り修正も

 昨夏以降続いていたドル安・株安・国際商品高に一服感が出てきた。米商品先物取引委員会(CFTC)が投機マネーの監視を強化し、ヘッジファンドなど大口投資家が商品投資に慎重になり、ドルや株に資金の一部をシフトし始めているためだ。ただ米国経済の先行きはなお不透明。負の連鎖の流れが変わったとの見方は少ない。
 六日のニューヨーク市場では、原油先物の指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)が一時一一七ドル台前半まで下げ、五月上旬以来の水準まで戻った。七月十一日に付けた最高値から二〇%安。金は五日の終値が一トロイオンス八七八・六ドルとなり、三月の最高値から一三%安。シカゴ市場のトウモロコシは一ブッシェル五・二五二五ドルで六月末から三一%下がった。一本調子で上がってきた国際商品相場は調整色を強めている。
 一方、外国為替は六日の欧米市場で、ドルが円に対して一時一ドル=一〇九円台まで上昇し、七カ月ぶりの円安・ドル高水準をつけた。株式は六日の東京市場で、日経平均株価が三四〇円高と四日ぶりに大幅反発。五日は米国も株高だった。
 昨夏以降、米金融機関を中心にサブプライム関連損失が拡大し、ドル不安が台頭。米国発で世界の株式相場も連鎖安になった。行き場を失ったマネーが原油など国際商品に流入。原油高がさらなるドル安、株安を招く負の連鎖に陥っていた。
 ここにきて世界のマネーに「株式売り・原油買い」の持ち高を解消する動きが出てきた。米証券当局が金融株の空売り規制を導入し「金融株売りのポジションをとりにくくなっている」(新光総合研究所投資調査部の猿渡英明エコノミスト)ためだ。原油売りに伴ってドル買いも出ている。
 一方でリスク回避へ現金の保有比率を引き上げる投資家も多い。米証券大手メリルリンチが機関投資家を対象に七月に実施した調査によると、現金の保有を増やしたとする回答の割合が過去最高になった。市場は基本的には様子見の姿勢だ。
 エネルギー専門家の間では「原油相場は年末にかけて一バレル一〇〇ドルを割り込む可能性もあり、原油主導で国際商品相場の調整局面は長引く」(FACTSグローバル・エネルギーの藤沢治特別研究員)との声もあるが、それがドルや株買いにつながるとは限らない。
 第一生命経済研究所の嶌峰義清主席エコノミストは「年後半は世界的なスタグフレーション(景気停滞と物価上昇の同時進行)が本格化しかねない」と警戒。「米国は住宅問題が解決したわけでなく、経常赤字という本質的な問題もある」(ステートストリート銀行の富田公彦金融市場部長)との指摘もある。
 混乱の震源地のドルへの不安はなお強い。世界の市場は当面不安定な動きが続きそうだ。
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