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米住宅公社、新たな火種 海外投資家、ドル離れに拍車も

フレディマックとファニーメイの株価 住宅金融を手掛ける米政府支援機関(GSE)の財務体質を不安視する声が強まっている。問題になっているのは連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の2社。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を受けた業績の大幅悪化で国有化の議論も出始めている。2社が発行する債券は海外の買い手も多く、信用不安が広がれば「ドルの信認」が揺らぎかねず、米金融市場の新たな火種として浮上してきた。
 11日の株式市場では経営不安懸念などから両社の株価が急落し、ともに前日比の下落率が一時、約5割に拡大する場面があった。両社の株価は今週に入って急ピッチの下げが続いており、昨年末比の下落率はともに8割前後に達している。
 両社は米国内の住宅金融業務に特化しているため米住宅市況低迷の悪影響を特に大きく受け、昨年10-12月以降の半年だけで最終損失の合計額は83億ドル(約9000億円)超に上った。
 3月には監督官庁である連邦住宅公社監督局(OFHEO)が住宅市場の下支えを狙って両社の住宅ローン買い取り枠を拡大。民間金融機関が住宅金融業務を縮小するなかでも、政府の意向を受けて両社はむしろ活動を活発化させていた。
 これが裏目に出て、業績・財務の悪化に拍車がかかりかねない情勢で、10日にはプール前セントルイス連銀総裁が「両社は破綻状態にある」と発言したと報じられた。リーマン・ブラザーズは「連結範囲の拡大など会計基準が改正されれば、ファニーメイは460億ドル、フレディマックは290億ドルの資本不足に陥る」と指摘した。
 問題を複雑にしているのが、両社が抱える負債規模。直近の債券発行残高は合計1兆6000億ドル強と、米国債の発行規模(約4兆7000億ドル)の3割強に当たる。ほかに両社が保有・発行する住宅ローン関連の証券化商品は約5兆ドルに上る。設立経緯から両社の債券には「暗黙の政府保証」が付くと市場では理解されており、米国債並みの安全資産との位置付けで保有する海外投資家も多い。日本の投資信託などにも多く組み込まれている。
 両社が仮に債務不履行に陥れば、海外投資家の「ドル離れ」を招き、ドル相場の急落につながりかねないとの声が少なくない。両社の「経営が悪化すれば米政府による救済が避けられない」(ニューヨーク大学のローレンス・ホワイト教授)との見方が支配的で、10日のニューヨーク・タイムズ(電子版)は政府が両社の国有化を含む救済策を検討中と報じた。
 ポールソン米財務長官は11日、緊急声明を出し「我々の第一の目的はファニーメイフレディマックを現行の形態で支援することにある」と述べ、当面は現状のまま政府として支援する方針を示した。両社が「重要な使命を実行している」と評価し、GSEの機能が米国住宅金融市場に不可欠との認識も示した。
 長官はGSE経営改革を盛った法案を念頭に「信用向上に役立つ法制化に向けた議会の重要な努力に感謝する」と表明。両社を監督するOFHEOが「重大な公的役割を果たすため必要な措置」をとるよう作業を続けることに期待を示した。
 両社はまず資本増強など自力で経営再建を探るとみられるが、政府が国有化に踏み込む場合、債券投資家は保護される一方で、株式はほぼ無価値になるとの見方が市場では有力だ。ただ両社の規模は大きく先行きは不透明な要素が多い。
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