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米国債、売り圧力増す 10年物利回り3.5%台に上昇

 米金融市場で米国債への売り圧力がじわりと増している。18日の米連邦準備理事会(FRB)の利下げにもかかわらず、長期金利の指標となる10年物国債利回りは利下げ直後の3.3%台から3.5%台に上昇した。3月期末を控え、銀行の貸し渋りが加速。投資マネーが安全志向を一段と強め、最も流動性の高い米国債を売り、現金を確保する動きが広がってきたとの見方もある。
 10年債の利回りは利下げ翌日の19日(3.33%)を底に上昇し、27日は前日比0.07%高い3.53%。28日午前も3.50%前後で推移している。2年物国債利回りは1.46%から一時1.8%まで上がった。
 安全志向を強めた投資マネーの最大の受け皿となっていた米財務省証券(TB)も3カ月物利回りが20日に54年ぶりに0.3%台まで低下した後急上昇、1.4%台で取引されている。
 2.25%の政策金利に対し、米国債やTBの利回りはなお低い水準にある。ただ、この1週間の米債券相場の動きは、0.75%の大幅利下げの直後から、米国債が軒並み売られる異例の展開になっている。ダウ工業株30種平均が27日まで3日続落する株安の中での債券安は「投資家の現金志向の高まり」(メリルリンチ)を示す。
 メリルの世界の機関投資家を対象にした直近の調査によれば、景気悪化とインフレが同時に進む「スタグフレーション」への警戒から、株式、債券への投資を減らし、現金比率を高めているとの回答が増えたという。
 さらに、3月期末を控え、銀行の貸し渋り姿勢は一段と強まっているもようだ。
 ニューヨーク連銀が証券会社の資金繰り急迫に対応し新設した公定歩合貸出制度の利用は26日までの1週間で1日平均残高が329億ドルと2.4倍に膨らんだ。逆に、住宅ローン証券などを担保にした国債貸出制度の第1回入札の応札倍率は1.15倍と低調。証券会社の現金需要の高さを浮き彫りにした。
 ロイター通信によれば、米大手証券モルガン・スタンレーは4月16日に期限が来るコマーシャルペーパー(CP)の発行規模を110億ドルから50億ドル以下に縮小する。銀行がCPを補完する与信枠の延長に難色を示したためという。
 運用成績が悪化したヘッジファンドなどから投資家が資金を引き揚げる動きもあるという。
 米国債には「海外の中央銀行の買いが続いている」(米調査会社ISI)というが、ファンドや証券会社の換金売りもあって長短金利の上昇につながっているもようだ。投資マネーの現金逃避は、長期金利に連動する住宅ローン金利の高止まりを呼ぶなど、FRBの利下げの景気刺激効果を減殺。米景気停滞の長期化につながる懸念がある。
 もっとも株式、債券相場など米金融市場全体で、相場の振れ幅が大きい状況が続いている。投資マネーが現金に逃避する傾向が長続きするかどうかは不透明だ。
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