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米銀サブプライム対策基金、運用会社破綻が背景

 信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に対応する米大手銀の共同基金構想の背景の一つに、欧米の金融機関が運営するストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)と呼ばれる運用会社の相次ぐ経営破綻がある。十一月末までにSIV三社が破綻。運営元の金融機関が事実上の救済に乗り出すケースも増えたが、金融機関側の損失拡大につながる新たな震源となる可能性もある。
サブプライム対策基金 破綻したSIVは、独IKB産業銀行系の「ラインブリッジ」、英ヘッジファンドのチェーン・キャピタル・マネジメントが運営する「チェーン・ファイナンス」、米ヘッジファンドのTPG・アクソン・キャピタルが運営する「アクソン・ファイナンシャル・ファンディング」の三社。いずれも保有する住宅ローン担保証券(RMBS)や合成債務担保証券(CDO)がサブプライムローンを裏付けとしていたため、損失が拡大した。
 欧米金融大手が事態を深刻視するのは、サブプライムを発端とする金融波乱後、裏付け資産の質が高いとされる証券化商品への資金の出し手までもが減少しているため。
 九月末時点で三千二百億ドル(約三十五兆八千億円)とされるSIVの資産のうち、九割は高格付け債券とされる。SIVは保有証券を担保にしたコマーシャルペーパー(CP)の発行で資金を調達しているが、保有証券の値下がりなどを背景にCPの借り換えが困難になり、債務不履行に陥るケースが出てきている。
 そうした中、米銀最大手シティグループは十三日、資金融通などで支援してきた保有資産四百九十億ドル(約五兆四千億円)のSIV七社を連結対象にすると発表。英HSBCも十一月末に傘下のSIV向けに三百五十億ドルの融資枠を設定、SIVの保有資産を連結対象に含めることを決めた。仏ソシエテ・ジェネラル、英スタンダード・チャータードも同様の措置を講じている。
 SIVは通常、非連結の扱いだが、米会計基準に従うと、多額の資金を供給した金融機関は連結対象に含める必要が生じる。損失を抱えたSIVを連結すれば、その損失を金融機関自身が計上しなければならなくなる。SIVの格付けの高い債券を買い取る共同基金構想は、SIVを連結内に取り込むことで拡大しかねない金融機関の損失を少しでも軽減するという狙いも込められている。
 とはいえ、簿外に隠れていたSIVなどの損失が加われば、欧米金融大手が公表しているサブプライム関連損失八百億ドルがさらに膨らむことは避けられない。共同基金が存続期間を「最長十年」と長く設定した裏に、混乱長期化予想を読み取る向きもあり、市場では「資本不足に起因する貸し渋りや貸しはがしが景気の足を引っ張る要因になる」(ゴールドマン・サックス)との危機感も出ている。
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