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米欧中銀、窮余の連携で緊急資金供給 年越え不安に対応

 米連邦準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)など欧米の五中央銀行が異例の流動性対策に乗り出した。欧米金融機関の年越え資金になお、不安を残しているためだ。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を発端とした国境を超えた金融市場の動揺に対応する二十一世紀型の危機管理といえる。ただ、金融正常化には欧米金融機関が抱えるリスク資産の圧縮など本格処理が必要で課題は山積したままだ。
 FRBが三回連続で利下げを決めた十一日、米市場では利下げ幅が〇・二五%にとどまった点に失望が広がり、ダウ工業株三十種平均は三〇〇ドル近く急落した。「株安が止まらなければ、緊急利下げもありうる」との声も出て、FRBは追い込まれた。
 ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)もドル建て一カ月が五%を超える状況が十一月末から続き、銀行同士の疑心暗鬼は八月の金融波乱時以上に、強まっていた。投資マネーの米財務省証券(TB)など安全資産への逃避も加速、TB三カ月物金利は十一日も一段と低下し、二・八六%と三%を大きく下回った。
 住宅ローン債権などを裏付けとした資産担保コマーシャル・ペーパー(ABCP)市場は十一月半ばから再び、金利が急上昇、残高が減少。八月の金融波乱後、一時落ち着きを取り戻していた金融市場は不安定な状況に入った。
 銀行が簿外で管理するストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)の存在など、欧米金融機関のサブプライム関連損失がどこまで膨らむか分からないという不透明感が金融不安を再燃させた。米シティグループ、UBSなどが中東やアジアの政府系ファンドを引受先とする資本増強策を発表するなど、民間金融機関も市場の不安払拭(ふっしょく)に乗り出している。
 今回の対応で、流動性危機はひとまず、落ち着く可能性はある。だが、サブプライム関連証券など銀行が抱えるリスク資産の本格処理までの時間を稼いだ側面が強い。
 欧米金融機関は、住宅ローン債権などサブプライム関連資産を売るに売れずに抱えている。こうした資産は市場動向次第で評価損が拡大する可能性があり、銀行財務への不信を呼んでいる。損失額を確定し、増資、再編など必要な対策を打ち出すまで問題は解決しない。
 サブプライム問題は個人消費など実体経済にも波及し始めており、FRBなど各中銀は個別の対応では限界があると判断したもよう。グローバリゼーションの進展で金融リスクが拡散する中、ネットワークを組んで対応せざる得ないところまで追い込まれていたとも言える。
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